- HOME
- > 歯とお口に関するトピックス
ドライマウス(口腔乾燥症)について パート①
最近、患者さんの中でドライマウスの症状を訴える方が散見されます。ドライマウスは唾液腺から出る唾液の量が減少することによって引き起こされます。いろいろ原因はありますが、有名なシェーグレン症候群や悪性腫瘍に対する放射線治療が行われたケースや加齢性のもの、AIDS(後天性免疫不全症候群)などによって唾液腺の機能が低下したこと。また、花粉症などのアレルギーの薬である抗ヒスタミン剤や高血圧の薬である高圧利尿剤や抗うつ薬、向精神薬の副作用によるもの。また、夏場の脱水、糖尿病、心不全が原因でドライマウスの症状を呈する場合があります。他には舌痛症や口臭症と同じく心因性のものもあります。この場合は真のドライマウスではなく、歯科心身症と診断されます。実際には唾液の量は減少しておりません。その中でシェーグレン症候群は唾液腺や涙腺が特異的に障害を受ける自己免疫疾患です。ドライマウス、ドライアイ、関節リュウマチなども発症します。男女比は1:15と圧倒的に女性に多く、50代更年期前後の女性に好発するようです。本邦にも80万人前後の患者さんがいると推定されています。決してまれな疾患ではないようです。