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くりのみ保育園秋の歯科健診を終えて 虫歯予防について提言④

 春に引き続きまして秋も歯科健診行いました。前回虫歯があるといわれたお子様は治療に行かれたでしょうか?乳歯でどうせ生え変わりで抜けるから、放置しても構わないなどと思わないで下さい。乳歯は永久歯の道しるべとなりますので、指標が虫歯になって虫歯菌の巣となってしまうと後から生えてくる永久歯にも悪影響を与えます。つまり乳歯のうちからお口の中を良い環境にしておかなければ永久歯もすぐ虫歯になってしまうのです。               春の歯科健診後のレポートにも載せましたが、虫歯の成り立ちには、砂糖、虫歯菌、歯、時間の4つの要素が必要です。今回は前回の虫歯の成り立ちから予防を考えるのテーマに沿って、お砂糖についてを説明したいと思います。お子さんにとっておやつは必要不可欠なものと思われます。毎日楽しみにしているお子様も多いと思われます。お菓子の中には必ずお砂糖が入っていますが、虫歯になりにくくなる一日量は40g~50gと言われています。しかし食事の調味料として約半分を使用しますので、残り半分の20g~25gがおやつとしてとってよい量です。8gのペットシュガー3本分として、だいたいあてはまるのが砂糖入りジュース250ml、大きめのカットケーキ一個、大カップアイスクリーム一個、ペットシュガー2本ならスポーツ飲料250ml、プリン一個となります。しかしおそらく厳密に一日量を守ることは現実的には不可能と思われます。そこで少しお砂糖量をオーバーしても歯ブラシを毎日食後しっかりするとか、よく噛んで唾液を出すとか、お砂糖の代わりにキシリトールという代用甘味料を使ったお菓子を食べるという工夫も必要です。キシリトールはそもそも、自然界に存在する天然の糖アルコールで砂糖と同じぐらいの甘さで、カロリーは砂糖の4分の3、お口の中に広がる清涼感が特徴です。他の糖アルコール(ソルビトール、マルチトール、エリスリトール)は甘味度が不足しているので、キシリトールがよく砂糖の代用として使われているようです。一番重要な点はこれらの糖アルコールは砂糖と違い、虫歯菌の餌にならない、つまり虫歯を作らない甘味料ということです。しかし、以前言われていたような再石灰化促進効果や虫歯菌殺菌効果などは認められていません。ただ、大量に摂取すると下痢しやすくなりますので、注意が必要です。

 

 

お口と身体の関係について 歯科疾患と心臓疾患③

歯周病菌が血管に作用して血管壁の傷害やコレステロールの沈着などを引き起こすことは前項で述べました。 最近注目されているのは、狭心症や心筋梗塞と歯周病の関連です。狭心症は動脈硬化症や血栓により発症します。症状は胸部の締め付けられるようなものです。通常20分以内に治まります。心筋梗塞は狭心症の進んだ状態で、激しい胸痛が突発的に起こります。吐き気も起こり数時間持続し、突然死に至ることもある重い疾患です。このような心疾患の原因は喫煙、高血圧、脂質異常、痛風、糖尿、ストレス、食生活、遺伝、歯周病です。歯周病については歯周病菌のDNA検出率が歯周ポケットの深さや歯肉縁下プラーク中の検出率に関連することから、歯周ポケットの深化に伴い歯周病菌が血液中に入り込むことを示すデータもあります。

お口と身体の関係について  歯科疾患と心臓疾患②

 歯科疾患特に歯周病と心臓疾患との関連が1990年代から注目されております。主な心臓疾患は心筋梗塞、心臓発作、狭心症ですが、歯周病がそれらの原因の一つとしてとらえられております。歯周病菌や産生する毒素や酵素が歯肉の小血管内に入り炎症細胞が増えます。炎症細胞が作り出す物質の作用により、血管内に粥状の脂肪性沈着物ができ、血液の流動性低下と動脈硬化をまねきます。欧米の研究では、全ての歯に3ミリを超える歯周ポケットを持つ人は3.6倍心臓疾患になりやすい。歯槽骨の吸収が高度な人は致死性の心臓疾患になる確率は2倍近く高いというデータもあります。また、冠状動脈の狭窄部位に5種類の歯周病菌が見つかったというデータもあります。心臓疾患の原因には喫煙、ストレス、糖尿病、食生活などの様々なものがありますが、色々な研究により歯周病の関与も否定できないとされています。

お口と身体の関係について 歯科疾患と心臓疾患①

私の身内の話ですが、10年以上前に細菌性心内膜炎から心臓弁(僧帽弁、三尖弁)の損傷のため人工弁置換術の手術を受けました。1か月半入院しましたが、その間に原因菌が同定されました。菌は連鎖球菌といって口腔内に常在する菌でしたので、ここ数か月の間に歯科疾患での既往がなかったかどうか主治医はじめ、大学の教授も疑ったようでした。しかし、彼のお口の中は比較的清潔で、あっても軽微な歯肉炎程度があるぐらいでした。後で聞いてみると若い時に心内膜炎で入院したことがあったようでした。ですから、その再発と考えられました。倒れる前は身体の不調を訴えていて、付近のいろいろな病院を廻りましたが、原因が不明でした。総合病院にも足を運びましたが、わからず膠原病扱いとなりました。倒れた後は緊急手術で一命をとりとめました。おかげさまで、今では元気に暮らしています。若い時の心内膜炎は歯科疾患からのものか不明ですが、循環器の先生もそれだけ、歯科疾患と心臓疾患が関係が強いということを注目しています。

お口と身体の関係について PART3の④  お口と糖尿病について

 糖尿病と歯周病の関連が指摘されて久しくなりますが、糖尿病は総体的に免疫力の低下がみられ合併症をひきおこしやすくなります。歯周病はプラーク、歯石、たばこ、悪習癖などのリスク因子がありますが、最後発症して悪い状態になるか?踏みとどまるか?は結局は個々の持つ免疫力の差によるものである。ということを母校の細菌学の教授が説明していました。身体の免疫力が落ちてしまう糖尿の患者さんが歯周病を発症しやすくなるのは理屈から考えても明らかですね。

 歯科からのアプローチとして食育という観点からどんなものを、どのように食べるべきか?注意すべき点はいかに?ということが、これからさらに大切になってくると思われます。ある研究で食事の質と糖尿病の関係を調査したところ、マグネシウム摂取量の多いほど糖尿の発症リスクが減ったということです。マグネシウムは玄米、野菜、海藻、豆類に多く含まれるようです。一方でマグネシウムは糖尿予防にはほとんど関係がなかったというデータもあるようです。いずれにせよ食育という観点から歯科の役割はますます大きくなると思われます。

 

 

 

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